アイアンガーヨガとは

アイアンガーヨガとは
レッスンフォト

 アイアンガーヨガとは、B.K.S.アイアンガー師(下記、師略歴参照)によって編み出された、ヨガのメソッドです。アイアンガー師はヨガ修行やヨガ哲学の決定版となる本を数多く著作し、中でも1966年に初版された「Light on Yoga(ハタヨガの真髄)」は、アサナ(ポーズ)習得における最高の参考書とみなされています。ヨガ講師たちが教えるアサナの正しい方法は、そのほとんどがアイアンガー師の著書に示されたアライメント(正姿勢)を参考にしていると言えるでしょう。 アイアンガーヨガは正式認定資格を持つ指導員たちによって、現在86カ国以上で教えられており、数百万人の人が練習に励んでいます。 アライメントという考え方、ヨガマットをはじめとした道具の使用、治療法としてのヨガの確立。これらすべては、アイアンガー師が現代のヨガ界にもたらした功績と言えます。アイアンガー師は2004年の「Time」誌上において「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたヨガ指導者であり、90歳を迎える現在でも、ヨガを世界に広めるべく努めています。また、娘のギータ師、息子のプラシャント師も国際的なヨガ指導者です。

 
アイアンガーヨガの特徴

アイアンガーヨガでは、以下のこと重要視しています。

(1)正確かつアライメント(正姿勢)を守ったアサナ
(2)目的を持って組み立てられたアサナのシークエンス(順番や構成)
(3)状況に応じたプロップス(補助道具)の使用
(4)アサナの効果を最大限に引き出すための、キープの長さとタイミング

肉体と精神の柔軟性・リラクゼーションを得ることに加え、強靭さとスタミナを増進させ身体の歪みを正すことに焦点を当てています。また、ヨガ経験が浅い方や故障歴を持つ方であっても、アイアンガー師が考案したさまざまなプロップスを用いることで、ヨガの効果を最大限に引き出すことができます。この点はほかのヨガとの大きな違いと言えるでしょう。また、アイアンガーヨガでは、アサナの名前はすべてサンスクリット語を用います。
ヨガは競うものではありません。アイアンガーヨガは、年齢・性別・健康状態・宗教・生活などに関係なく、誰にでも行えるものです。プロップスを利用することによって、誰しもが過度の緊張やケガを恐れることなく、ヨガの醍醐味を体感することが可能になります。

 
アイアンガーヨガの効用

アイアンガーヨガの練習を続けていくと、身体の内的な強さや生まれ持った自然治癒力・抵抗力などが高められていくと同時に、表面的な痛みや症状だけでなくその原因と向き合うことが可能になります。一般的にはヨガをすることで、身体的にも心理的にも気持ちがよくなると言われています。しかし、一時的に具合が悪くなることもあります。それはヨガが、あなたにとってこれから対処しなければいけない問題を教えてくれているのかもしれません。
アライメントを常に意識することで、姿勢や身体の構造的なトラブルが緩和されていきます。また、頭頂から足の指先まで、一つひとつ細かな箇所にまで注意を払うことで、張り詰めた心理状態をリラックスさせる効果があります。集中力が高められると、身体と心はストレスから解放されていくことでしょう。身体の隅々にまで意識が巡ると、微細な動きを深く感じられるようになります。意識はさらに呼吸へも向けられ、「身体・心・呼吸」が一体となった時、自分自身を深く理解するとともに静寂さと充実感を得ることができます。心の平安と安定を求めるときも、しなやかなボディラインと健康な身体を望むときも、ヨガはあなたの期待に応えてくれます。

 
認定指導員によるレッスン

アイアンガーヨガでは、厳しい訓練を積んだ認定指導員による指導のみが行われます。これは、生徒さんそれぞれの状態・経験に沿ったアサナを安全に行うために、非常に重要なことです。一般によく見られる症状(腰痛・肩こりなど)に対処しながら、生理中や疾患などに合わせたカリキュラムを組むためには、アイアンガーヨガのメソッドを正しく伝えられる能力が必要です。
アイアンガーヨガの正式認定指導員となるためには、3年以上の経験を経たのち、2年の指導員プログラムを習得し、世界基準の認定試験を通過することが条件となります。また認定指導員となってからも、そのレベルの保持と向上の為にさらに研鑚することを義務付けられています。

 
B.K.S.アイアンガー師 略歴

B.K.S.Iyengar師

1918年12月14日、インド・ベルーア生まれ。15歳より、クリシュナマチャリア師のもとでヨガの修行を始める。’37年よりインド・プーナにてヨガの指導を手がける。'50年代より、ヨーロッパ・アメリカをはじめとした世界各地でヨガを伝え、多くの西洋人がヨガと出会うきっかけとなる。
'66年、「Light on Yoga(ハタヨガの真髄)」を著作。国際的なベストセラーとなり、全世界におけるヨガブームの先駆けとなる。'75年プーナにて「Ramamani Iyengar Memorial Yoga Institute(ラママナ・アイアンガー・メモリアル・ヨーガ研究所)」を設立、世界中からヨガ指導員が訪れる。'84年には指導から公式引退するが、今もなお全世界の指導員らにインスピレーションを与え続けている。
娘のギータ師、息子のプラシャント師を含めたアイアンガーファミリーが伝えるヨガは、2500年以上前に書かれたとされる聖者パタンジャリの教えを基軸としており、アイアンガー師自身は自らのヨガを「パタンジャリヨガ」と呼んでいる。
さまざまな疾患に対してのヨガが有効であることを証明し、その治癒力を体系化。医学の専門家からも支持を受け、ヨガ探求の道筋を開くとともに治療法としてのヨガを確立した。現在、全世界で使用されているヨガマットをはじめ、ブリックやヨガベルトなどプロップス使用のパイオニアでもある。

 
プロップスについて

アイアンガーヨガで用いるさまざまな補助道具を総称し「プロップス」と呼びます。私たちが今日当たり前のように使用しているヨガマットをはじめ、ヨガベルトやブリック、ブランケットなど、身近なヨガ道具もプロップスの一部です。また、アイアンガーヨガのスタジオでは、壁から吊られたロープや専用のベンチなどを用い、それらを組み合わせてさまざまなアサナを練習していきます。
練習に補助道具を用い、体をサポートすることで難しいアサナでも無理なくバランスを保ち、より効果を高めることができます。
たとえば身体の固い方は、前屈系のアサナにおいて手が地面に届かないといった問題点を抱えています。しかしこの場合、ブリックを補助として用いることで、ブリックに着いた手で身体を支えることができます。するとアサナはより完成形に近づくことができ、結果、「胸がしっかりと開く」「足がまっすぐに伸びる」など、初心者の方でもその効果を最大限に体感することができます。これは腰痛や骨折など、特定の障害を持つ方にも同じことが言えます。また、熟練者であっても、プロップスを利用することで長時間のアサナの保持が可能になります。微妙な意識の持ち方、力の入れ方を感じられるようになると、よりアサナの効果を深めることができます。

プロップスフォト

慣れると“まっすぐ”を感じることができます。

プロップスフォト

ポースの母といわれる“肩立ち”を首や肩の負担を
最小限にして、より長く楽しめます。

プロップスフォト

ベルト使用で身体のアライメントを正し、
股関節を正しく回転させることを学びます。